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MERCURY/CLEFでのスタジオでのラテンセッションのライブ版にあたる音源といえるでしょう。 スタジオ版では、バックの演奏に比べるとやたらくっきりと近くから聞こえるソロが印象的なのですが、このライブでは逆にバックの演奏に比べるとやたら遠くからパーカーやフィリップスのソロが聞こえてきます。いや、ホントのこと言うとサックスの音は会場いっぱいに響き渡っているのですが、あまりフレーズは聴き取れません。パーカッションの音やバックのホーンセクションのリフのほうがよく聞こえます。 それでもなおすごいライブ独特の躍動感がこの音源にはあります。「No Noise」や「Mango Mangue」にて、パーカッションの音とホーンセクションのリフとパーカーやフィリップスの高らかに響きわたるソロがぐるぐると渦を巻きながら交錯する様は圧巻です。その渦の中心に鎮座ましますパーカーやフィリップスの、あまり聞こえないながらも高らかに響き渡るサウンドが実に神々しい。 つくづくパーカー達のソロがよく聞こえないのがもったいないですが、それでもこの音源を聴くことで、パーカーのラテン物での演奏の可能性の大きさがわかります。良いライブ音源さえ残されていれば、ラテン物は現在になってウィズ・ストリングスを超える人気になったかもしれませんね。
2002.12.14よういち
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