個人的 パーカー音源紹介 22
録音音源:
1949年11月30日 Verveでのスタジオ録音
主な収録CD:
Verve「Charlie Parker With Strings Complete Master Takes」
「THE COMPLETE CHARLIE PARKER ON VERVE」
1949/11/30
(as )C.P.
( p )Stan Freeman
( b )Ray Brown
(ds )Buddy Rich
(obe)Mitch Miller
(hrp)Meyer Rosen
     with String section

 

  1. Just Friends
  2. Everything Happens to Me
  3. April in Paris
  4. Summertime
  5. I Didn't Know What Time It Was
  6. If I Should Lose You
With Strings Complete Master Takes

 ウィズ・ストリングス物についておもうことはほとんど「パーカーとスタンダード」という文にかいてしまったので、いいたいことはホントはもうあまりないんですが、それでもいまだ考え込んでしまう部分はあります。
 はたして通常のコンボでのスタンダードの演奏とウィズ・ストリングスでの演奏を同一視してしまっても良いものか・・・

 パーカーがスタンダードを吹いたとき「歌」そのものの姿が現れる、みたいなことが先だっての文には書いてありますが・・・。
 しかしそれにつけても、通常のコンボでは荒涼とした乾いた空気の中からサウンドが立ちのぼってくるような印象があるのに対して、とくにこのVERVEのウィズ・ストリングス物ではそこにいくぶんかの潤いがあるような気がします。
 この違いが何によるものなのかわたしには正直はっきりしません。いまだそこまで聴き取れていません。ウィズ・ストリングス物は、わたしにとってけっこうムズカシい、しろものだったりします。

 パーカーの歌への純なあこがれが「歌」そのものともいえるサウンドを生んだ、と先だっての文では結論づけてます。もしかしたら、ウィズ・ストリングスの演奏時には、パーカーのもつあこがれは、歌に対してだけではなく、豪華絢爛なストリングセクションに対しても向けられたのではないか、ストリングスのサウンドがパーカーのサウンドに微妙に影響を与えたのかも、なんてこと考えてしまったりもします。
 まあ、でもこれも考えすぎなのかもしれません。単にVERVEの演出の影響なのかもしれません。このあたり、わたしにはいまだわからないところです。
 なんだかよく分からない文になっちゃいましたが、少なくともウイズ・ストリングス物はパーカーがよほど切望した企画なんだろうってことは、聴いていて感じられます。

 ムズカシいこと考えずにパーカーのサウンドの潤いを素直に楽しみましょう。個人的にはストリングスのサウンドにはおもわず頬を赤らめてしまうんですけど・・・。

 それにしても、目立たないけどここにもちゃっかりバディリッチが参加していて・・・、いろんな評価があるけど、パーカーは結構気に入ってるみたい。

 

 

1999. 7.23 よういち 


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