個人的 パーカー音源紹介 40
録音音源:
1951年 3月31日 N.Y. Birdland でのラジオ放送
主な収録CD:
Sony Records「Summit Meeting At Birdland」
SoundHills「Perfect Complete Collection Vol.10」
1951/ 3/31
(as )C.P.
(tp )Dizzy Gillespie
( p )Bud Powell
( b )Tommy Potter
(ds )Roy Haynes

  1. Blue 'N' Boogie
  2. Anthropology
  3. 'Round Midnight
  4. Night in Tunisia
Summit Meeting At Birdland


 シンフォニー・シッドが司会をつとめるバードランドからのラジオ放送です。エアチェック録音は、クリアな録音であってもパーカー本来のサウンドの厚みがいまいち感じられないので、個人的にはあまり好きになれないのですが、しかし、この音源は当時の放送内容がカットされずに、適度な時間配分で入っているので、実際に'50年代のラジオ放送を聴いているかのような雰囲気を味わう、といった楽しみかたができるとおもいます。

 ガレスピー、パウエルなどのオールスターズメンバーが集まり、過剰に熱い演奏を繰り広げます。個人的な好みとはちょっと異なりますが、それぞれの押しの強さが良い方向に作用して互いの演奏を触発していて、安心してオススメできる演奏内容になっております。

 「Blue 'N' Boogie」のソロの合間に入るガレスピーとパーカーのユニゾンによるリフの気持ちよさを味わうと、ガレスピーとのコンビが解消されて残念におもった人々の気持ちがよく分かります。こんなにぴったり息のあった思い切りの良いユニゾンができるコンビはガレスピー・パーカー以外に浮かんできません。
 いわずもがなですが両者のソロも絶好調です。「Anthropology」のような超アップテンポの曲でもバリバリ吹きまくっていながら冗長な部分やミスがまったくありません。

 そしてこの音源のパーカーの最大の聴きどころが「Night in Tunisia」のアルト・ブレイク。「こんな感じのフレーズかな?」という予想を乗り越えためまぐるしいフレーズを繰りひろげて、ぴたっと着地を決めます。そしてそのまま遠慮のかけらもないソロに突入していきます・・・。

 触れれば弾き飛ばされかねない昇り龍のような演奏が、'51年の時点ではまだできていたんですね・・・。これもガレスピーとのコンビのおかげかな?必ずしもベストの組み合わせとは思ってはいないんですが。

 

2000. 5. 6 よういち 

 


 

 「予想を乗り越えたフレーズ」とおもわず書いてしまった「Night in Tunisia」のアルト・ブレイク。実はよく聴き比べるとDialのものとほとんどメロディーは変わらないんですよね。数あるパーカーのアルト・ブレイク、メロディーが同じであってもそれぞれフレーズのイメージが違うのはなぜでしょう・・・。謎です。  

2000. 5. 7 よういち 

 

 

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by CMG Worldwide Inc. USA

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