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1953年という年はなかなか微妙な年でして、この年のパーカーの音源のなかには、「さすがのパーカーも衰えてきたな」と思うものもあれば、'40年代とはまた別の凄みを持つ音源もあったりします。 その評価のカギは、パーカーの演奏スタイルがすっかり成熟したところにあるとおもいます。このHi-Hatクラブでのパーカーは体調が良さそうで演奏はなめらかで安定しており、好きに吹いている反面、とりたてて無茶なことをすることも無く、落ち着きも感じられる「好演奏」です。完成された強みと弱みを同時に感じる演奏です。それを良いとみるか悪いとみるか、もう実際聴かれた方におまかせします(無責任!)。
一方、パーカーのリズムセクション。トランペットがハーブ・ポメロイ、ピアノがディーン・イール(?)・・・。ハーブ・ポメロイの名前をちょっと聞いたことがある程度で、あとはほとんど無名な、少なくともわたしの知らないメンバーばかりです。ボストンの地元の有力ミュージシャンのようです。実は有名だったらゴメン。
この音源を聴くと、時代が確実に変わっているのだということがわかります。 と終わらせたら話がうまくまとまるのでしょうが、いままでの話を混乱させるのが、ビ・バップ以前のスイングスタイルでバディ・リッチばりに自己主張するビリー・グラハムのドラムだったりします・・・。
2000. 3. 4 よういち
ドラムスがBill Grahamではなく、Bill"Baggy"Grantだというご指摘がありました。たしかにClauch Schlouch氏のディスコグラフィやPeter Losin氏のデータベースにはそのようにかかれています。上記Fresh Sound Records盤ではBill Grahamと書かれているんですが。 もう~あいかわらずいいかげんなんだから。
2000. 8.15 よういち
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