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さる事情で、ベネデッティボックスのなかではつい最近はじめてきいた音源なんですけど、いい音源です、これ。 絶好調パーカーの長尺ソロをこころゆくまで楽しめます。 「Big Foot (Drifting on a Reed)」は、徐々にフレーズを積み重ねてソロが盛り上がっていく様が気持ち良いです。フレーズを刹那的に燃やしつくしていくイメージのパーカーにしてはめずらしく、全体的な構成のバランスのとれたソロです。「Half Nelson」はピアノのバッキングが気持ち良い。いい曲です、「Half Nelson」。 「52nd Street Theme」にせよ「Dizzy Atmosphere」にせよ超アップテンポなんですが、アナーキズムのなかに落ち着きがあるというか、バードの当時のバンドの貫禄を感じさせる演奏です。 デュークジョーダンのピアノやマイルスのトランペットをバックにバンドの紹介をするパーカーも、カッコ良くてわたしは好き。なにしゃべってんだかわからないけど。
混沌としたベネデッティコレクションのなかでは、演奏が比較的寸断されずにほぼまるごとおさまった音源なので、初心者にお勧めできるものといえましょう(ベネデッティボックスのなかでは、ね)。音質も、たまに音のひずむ瞬間もあるけど、'47年HI-DE-HOものと'48年ONYXもののあいだをとった、まずまずのものです。マックスローチのフィルインの音がバンバンいってちょっとうるさいけど、そのフィルインのタイミングを楽しむのもオツかも。
1999. 6.22 よういち
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