個人的 パーカー音源紹介 30
録音音源:
1947年 9月 13, 20日 N.Y. / WORのラジオ放送
主な収録CD:
PHILOLOGY「BIRD'S EYES Vol.17」
1947/ 9/13
(as )C.P.
(tp )Dizzy Gillespie
(cl )John LaPorta
( p )Lennie Tristano
( g )Billy Bauer
( b )Ray Brown
(ds )Max Roach

  1. Ko Ko
  2. Hot House
  3. I Surrender Dear ( C.P. out )
  4. Fine and Dandy

1947/ 9/ 20

same personnel

  1. Ko Ko
  2. On the Sunny Side of the Street
  3. How Deep Is the Ocean
  4. Tiger Rag
    - Dizzy Atmosphere
  5. 52nd Street Theme
BIRD'S EYES Vol.17


 「Bands for Bonds」と銘打たれた、ニューオーリンズジャズのバンドとモダンジャズ陣営のバッパー達とのバンド合戦のラジオ放送。CDなどにはニューオーリンズ側の演奏は残されていないんですが・・・。
 はじめて聴いたこの時の音源が、ESPの「Live Performance」に入っていた一曲、「Tiger Rag」なんですが、この演奏を聴いてまさにぶっとびました。
なんだ、この超高速でメロディーを紡ぐパーカーのサックスは!吹けてしまうにも程がある!

 この時の音源が「Tiger Rag」以外にもある事を知って以来、全音源のCD化を心待ちにしてました。BIRD'S EYES で公開されたときは手を叩いて喜びました。
 やはり、このときの音源は全てスゴかったです。

 パーカーは、超人的な、かえって異常とも思えるような好調さです。
 二日間のオープニングを飾る「Ko Ko」、一日目のエンディング「Fine and Dandy」など、アナウンス途中のときとか、オブリガードをつけているときとか、結構こっそりと、とてつもないフレーズを吹いたりします。ガレスピーと一緒に高みにのぼっていく「Fine and Dandy」が、ああ神々しい。

 他のプレイヤーも豪傑ぞろいで、パーカー同様に絶好調で一番目立っているガレスピー、荒れた海を息継ぎなしのクロールでいっきに泳ぎきるようなトリスターノ、などなど、どのプレイヤーのファンにもお勧めできると思います。
 個人的にはビリーバウアーがいいなぁ。たとえば「Tiger Rag」でガレスピーが高らかに
「ぱ~ぁあ~ぁあ~ぁあ~ぁ・・・あ~ぁあ~ぁあっ」
と吹いたときにすかさず
「びょん」
と一音いれる、あのタイミング。絶妙な合いの手ギターがすばらしいです。

 二日目の演奏は、対戦したニューオーリンズジャズのプレーヤーの選曲を受けて立ったそうですが、演奏していて最後はいつのまにか「52nd Street Therme」やら「Dizzy Atmosphere」になってしまうのはビ・バッパーのサガか。

 

 

1999. 9.18 よういち 

 

 

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