お墓の中までパーカー浸り
たぶん自分がお墓の中に入る時も、この思いも一緒に入ることでしょう。
パーカーの生演奏を聞いてみたい。
無理なこととは分かっていても、この思いは募ります。
まあ実現不可能なことはさておきまして、パーカー存命当時の52番街のクラブ、ホール等では、コンボ、ストリングスを率い、また飛び入り参加(こうゆう時のパーカーを想像すると鳥肌が立つ思いがする。きっと吹く気満々で絶好調だったんでしょう)で、変幻自在にサックスを操るパーカーの姿にお客は勿論、共演者も驚愕し、ひれ伏し、酔いしれたことでしょう。
何本の楽器が、近くの川へ放り込まれたことでしょう。
マイルスは自伝の中で、こんなことを言っています。
”バードがサックスを吹き始めると、バードのサックス以外何もかもくすんでしまい、自分達はもうただただ口をあんぐり開けて聞いていた”
Courtesy of Miller Nichols Library in UMKC
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そうなんです。共演者すらパーカーに聞き惚れ、自分のパートを忘れ、出遅れたんです。すごいですねー。
想像してみて下さい。あのパーカーが目の前で演奏しているんですよ。
超クールな出で立ちで、サックスをオモチャのように操り、魂の奥底・宇宙の果てまで鳴り響くようなサウンドで、涼しい顔して湯水の如くフレーズを紡ぎ出す。お客は、拍手喝采の雨あられ、そしてスタンディングオベーション。
それに対するパーカーの一言。
”静かに拍手してくだされば、それで結構です”
くー、なんか涙がちょちょぎれますねー。
んー。聞いてみたかったですねー。生パーカー。
ただ如何せん、44年前にパーカーは亡くなっているので、レコード等の音源でしか聞く事が出来ません。
あっ、そーだ。たしかパーカーの映像あったなー。どこかで見たぞ。そうそう、音と映像が一致していた。曲は、ホットハウスだったかな?メンバーは、えー、ペットがディジーで、ピアノ・ベース・ドラムは名前が分からない、そしてパーカーと、クインテットだったなー。
あとレコード等も大変貴重なので、いろいろなパーカーを聞きましょう。
私個人は、スタジオ録音よりもライブ録音(どっかのホール。ディーン・ベネデッティーによるプライベート録音。ベネデッティー氏、さぞかし大変だったでしょう。感謝、合掌)のほうが好きです。
スタジオ録音が嫌いと言うわけではないのですが、パーカーの生演奏に憧れる故、ライブ録音のほうがそれに近いと感じているからです。よういち氏の言う如く、ライブ録音はそれこそノイズの嵐のものもありますが、何回も聞いていくうちに慣れてしまうのは、不思議です。
1999. 5.16 si si
Photos in this page is from Dave E. Dexter, Jr. Collection in " Miller Nichols Library",
used by permission of the Universitiy of Missouri-Kansas City Libraries,
Special Collections Department.
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